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2002年12月14日号

 なんと今回は、初めてのAfrica大陸を訪問する機会に恵まれました。
場所はモロッコ。Africa大陸の最も北側に位置しており、スペインと目と鼻の先に向かい合っている国です。

 訪れたのは4月7日から2週間。ベルリンからフランクフルトを経由して、Casabrancaまで飛行機で合計4時間半。待ち時間を入れれば一日かけての移動となりました。

 空港前広場は、既に南国の植物できれいに彩られ、すでに異国情緒たっぷりに迎えられました。そこから車で一時間ほど移動したのですが、道中の光景に私は言葉を失い、移動中はただただ街並みにくぎ付けになっていました。ヨーロッパのあの華やかさとはまったく対照的で、石を積み上げた、或いは木を組み立てただけのような、今にも崩れそうな平屋の小さい店(小屋のようなもの)が、道沿いに転々と並び、布をはおっただけのような、シンプルながらさまざまな色の民族衣装を着た人々がそこに生活していました。2階以上の建物などひとつもなく、ただ果てしなく荒野が続く、そんな印象を受けました。時々道路を走っているのは、荷物を引くロバや、馬。旧式のバイク。歩く人ははだしが目に付きました。 車から見えた街並み

荷物を引くロバ

 こんな光景を一時間ほど走り抜けて向かった先は、首都のラバト(Rabat)。この街に近づくにつれて、道路には車が増え高い建物も姿を見せ始め、街並みに活気が現れてきました。夜8時。ようやくホテルに到着。プールと南国の植物で大変美しく彩られた中庭のある素敵なホテルでした。

ホテル プール 中庭
 部屋のバルコニから見える街並みは、見事に”白”。周りの緑に囲まれて、一段と美しく映えていました。 バルコニから見える街並み

 ホテルの裏には広大な森があり、ジョギングする人、寝っ転がる人、絵を書く人...。私たちもゆっくりと朝のひとときを楽しみました!

広大な森

 ちなみに今回の旅行のメンバーです。

今回の旅行のメンバー

 ひまを見つけて街も少し観光しました。まずは、Mohammed5世が眠っているというモゾレ。神聖な雰囲気の中、天井はステンドグラスで華やかに飾られていました。

モゾレ1 モゾレ2 モゾレ3
 このあと訪れたのは、旧市街メディナ。囲い込まれた敷地の中は、まさに別世界。1メートル強ほどの狭い道が、ぎっしりと迷路のように張り巡らされていました。私たちにはいったいどこを歩いているのかさっぱりわからないのですが、そこに住む子供たちはすべて把握しているらしく、僕が案内してあげる、としきりに声をかけてきます。(*案内してもらうとお金を要求されます。)メディナ内には、ものすごい数の小さいお店がでており、木製品、布製品、革製品、銀製品、じゅうたん、籠製品、ランプ・・・決して飽きることがありません。 メディナ
 フェズのメディナも訪れましたので、合わせてご覧下さい。

フェズのメディナ1 フェズのメディナ2 フェズのメディナ3

フェズのメディナ4 フェズのメディナ5 フェズのメディナ6

 革製品屋さんの店の裏には、革の染料を貯蔵しているところがあり見せてくださいました。強烈な匂いでしたが(苦笑)、印象深い光景でした。 染料を貯蔵しているところ
 どのお店でも値切り交渉が一般的となっていて、一つ買うのに大仕事です! 最初に言われた値段の半分近くまでは下がるようで、値切り交渉などしたことない私は、どきどきしましたが、結局恥を捨ててがんばりました。(笑)

 そのほか銀製品がかなり安く売っていたので、私もいくつかブレスレットを買いました(^.^)

 各お店から、呼び声が飛び交い、あちらもこちらも・・・と見ている間に気がつけばとっぷりと日が暮れてしまいました。

夜のフェズのメディナ
 一週間ほどの滞在の後、私たちは車で5時間かけて、海沿いの町Essaouira(エッサウイラ)にむかいました。 Essaouira 1
 Essaouiraは、大変美しい街でした。 Essaouira 2

Essaouira 3

 海が一面に広がり、道路を何か横断していると思えば、なんとらくだ!! わーモロッコだ〜と実感した瞬間でした(笑)。ちなみにこのらくださん、写真とっていいよーというお兄さんの声にあまえて、とったら最後、今度は"お金払え"とずーっとらくだに付きまとわれました。この国は写真をとる時は要注意です(^_^:) らくだ1

らくだ2

 街の中心ムーレイ エル ハッサン広場。すばらしいお天気にも恵まれ最高でした!

ムーレイ エル ハッサン広場1 ムーレイ エル ハッサン広場2 ムーレイ エル ハッサン広場3

 この広場から海辺やメディナへと続いています。町の中心ということもあり、カフェには若者からお年寄りまで人々であふれていました。

 この広場から出るスカラ通り。ここには木製品(寄木細工)のお店が並んでいます。同じ製品でも一つ一つの木の模様が違うので、迷ってしまいます。自然そのままの木目をいかした魅力的なものばかりでした。

スカラ通り

木製品(寄木細工)のお店

 ここを通り抜けると、海沿いの絶壁に出ます。昔の城塞に大砲がならんでいます。 昔の城塞
 すべて海のほうを向いており、見張りとして使われていたようです。波が荒いのが印象的で、映画"オセロ"にも使われたという場所です。

海沿いの絶壁1 海沿いの絶壁2

 今回のモロッコ訪問、一番の目的は、実は"音楽祭"(Printemps Musical des Alizes)参加でした。友人2人とともに日本人トリオ、として招待していただき、ピアノトリオでドボルザーク Trio "Dumki"、ブラームス ピアノトリオ 第1番を二度にわたり演奏させていただきました。 日本人トリオ
 ほかにも、リート楽器のトリオ(TrioKapsberger)やピアノ5重奏(Quatuor ParisiiPascal Devoyon ピアノ)、ヴァイオリニスト Dong-Suk KANG、などたくさんの演奏家が集まり、4日間にわたりEssaouiraで音楽を奏でました。すべての演奏会に本当に大勢の聴衆が集まってくださり、暖かい雰囲気の中で音楽を通じて交流することができ、とても嬉しいひとときでした。

リート楽器のトリオ ピアノ5重奏

 モロッコ、なんだか遠いところに感じていましたが、音楽を通じて人々と分かり合えた感じがして、とっても嬉しかったです。またぜひ行ってみたいな・・・。

December 14th 2002 from Berlin